6月5日古民家山川邸にて染色教室を開催いたしました。
前々日に桑の葉を3kg採取し、当日は皆さんが来るまでに朝から染料液作りを進めていました。準備に時間がかかり、染料液作りをしながら教室スタートとなりました。今回は年長さんから中学生9名のお子様と保護者のかたにご参加いただきました。
小山市は結城紬の産地ですが、桑地区は古くから養蚕が盛んで多くの桑の木が栽培されていました。この小山の地ならではの植物をということで、講師の菜乃花工房菜乃花先生と相談し、桑の葉での染色を行うことに決めました。
事前に進めていた染料液作りの手順。
鍋に湯を沸かし、助剤(炭酸カリウム)を入れ、さらにハサミで細かく刻んだ桑の葉を入れ、弱火にして20分煮出す。ザルの上にこし布を敷き、葉を漉しながら濾す→1番液
上記の工程を繰り返して3番液まで作りました。
1番液は茶色味が強く、2番3番とだんだん緑色が強くなっているのがわかります。
今回はこの2番液と3番液を使用しました。
皆さんそろったあとは、まず説明の前に、木綿のランチクロスを配布し、輪ゴムやビー玉や板木を使って絞り染めの準備をしました。見本を参考にしながら、それぞれまったく違ったとめかたをして、いったいどんな模様に染まるのか、ワクワクしますね。
これをお湯につけている間に、菜の花先生がこれからの手順の説明や、どうして染まるのか?など小さなお子さんにもわかるよう、易しい言葉で染色について説明してくださいました。染色は化学です。
その後は、染料液につける→媒染液につける→水洗いする→染料液につける→水洗いする→乾燥 という手順で染色作業をすすめます。
つける間に温度が下がらないよう温度計で温度を計ったり、ボウルを火にかけたり、布をゆっくりと動かし続けたりととても忙しい作業でした。忙しすぎてあまり写真がとれませんでした。
布を液につけて待つ時間を使って、桑の実を使った染色も行いました。桑の実を梅酢水の中に入れ、手で色素を揉みだします。実の染色では火は使いません。木綿と絹の布をその中に入れ、布を動かして時間をおきます。
同じ染料でも、素材によってどんな色になるのか、違いが楽しみですが、こちらは液を含ませた状態でビニール袋に入れ、皆さんに持って帰っていただきました。帰宅後水洗いしたものがこちらです。
木綿(左)・絹(右)
同じ液につけたのに、全然違う色になりました。植物繊維の木綿と、動物繊維の絹、タンパク質が含まれる絹のほうが、タンパク質の電気的吸引力によって染料が繊維に吸着するため色の違いとなるのでしょう。おもしろいですね。
2回目の染色が終わり、布を乾燥させます。
みんないろいろな模様に仕上がりました。どれもステキですね。こどもたちからもできあがりに嬉しい歓声が上がりました。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
また、山川邸の皆様のご協力、心より感謝申しあげます。当日スタッフとしてお手伝いいただきました方々にも、心よりお礼申しあげます。
Comments